(2020.12.30 アメブロ で公開していた記事をこちらにお引越し)

子ども同士のおもちゃの貸し借りトラブル、あるあるですよね〜(ため息)。

貸せない子、貸してと言えない子、我が家の子どもたちで私は両方経験しています。

長男タロウが幼稚園に入園する前のエピソード(2011年秋ごろのことです)を書きつつ、トラブルがぐっと減る具体的な対処方法をご紹介したいと思います。

 

子どもたちを連れて、近所の公園に行きました。

長男タロウはお砂場セットを手に持ち、次男タロウはまだ赤ちゃんで抱っこしていました。

公園に行くと他の子とトラブルになりがちなので、行くのが嫌だったのですが、そのときはなんとなく「たまには公園に連れて行かないとまずいかな……」と思い、出かけたのです。

当時の私は、考え方がネガティブですねー。

公園では5組ぐらいの親子が遊んでいました。

タロウは砂場に直行私は近くのベンチに座りました。

タロウが砂場でシャベルを使って穴を掘っていると、タロウと同い歳ぐらいの男の子が

「かーしーて」

と近寄ってきました。

「だめ」

「かーしーて」

「だめ」

「シャベルかしてよー、うわーん」

男の子が泣いてしまいました。

まずい・・・。

私はタロウに近づいて次男ジロウを抱っこしたまましゃがみ、

「この子に貸してあげて、タロウはいつでも使えるでしょ(怒)」

と、言いましたが、タロウは

「イヤだ!」

とゆずりません。

すると、泣いてしまった男の子のママがどこからか近寄って来て、男の子を抱きあげ

「貸してもらえなかったのねえ」

と、言い残し、チラッと私のことを横目で見ながら公園を立ち去っていきました。

ああああああ。

そのとき私は、シャベルを貸さなかったタロウに腹が立ったんです。

なぜでしょう? いま思うと、私は他の親子から

「貸してくれない子=しつけができていない人」

そんな風に見られている気がして、嫌だったのかもしれません。

それに、タロウのシャベルは、いつでも使えるわけだから、貸してあげたっていいじゃない、なんで断るのか私には理解できなかったのです。

じゃあ、シャベルを貸さなかったタロウがいけなかったのでしょうか?

そんなことはありません。いま思えば、タロウだって、久しぶりに公園に来て、持ってきたシャベルで楽しく遊び始めたばかりになのに、いきなり「貸して」と言われてイヤだったろうと思います。

たかがシャベル。でも、子どもにとっては、大人にとっての車と同じぐらい、大事な物なんですよね。

 

 

同等レベルです

そうそう人には貸せない。貸せなくて当然。いまはそう思えます。

ただ、おもちゃの貸し借りは本当によくあることなので、「じゃあ、どうするのよ?」って思いますよね。

長男が療育に通うようになってから知った、トラブルになりにくい「やりとりの型」があります。

こんな感じです。

「これは貸せないんだ、ごめんね」

とか、

「使い終わったらいいよ」

と言えばよかったんだと思います。

また、逆に借りたいときは、

「使い終わったら貸して」

と、お願いすればいいと思います。

 

自分の気持ちを大事にしつつ、相手の都合も尊重する「型」を大事にすれば、トラブルになりにくいです。

でも、タロウもジロウもなかなか自分で言えません。言えないからトラブルになっているんですものね。

 

遊んでいる場で、おもちゃの貸し借りで実際にトラブルになりそうだったら、親の出番です。

 

よく「子どものけんかに関わらない」という方のお話も聞きますが、子どもの気持ちのサポートとして考えれば関わるのもアリなんじゃないでしょうか。

 

タロウに「このシャベルは今日は友だちに貸せる? 貸せない? 使い終わったら貸せる?」と聞き、「貸せない」と言ったら、タロウの希望を尊重します。

 

「これは貸せないんだって、ごめんね」

 

と、タロウのかわりに言いました。同じことを家庭や外出先で2週間ぐらい続けていると、タロウ自身で言える場面も出てきました。

 

また、使い終わったらいいよ」も、言える場面も出てきました。

 

ただ、子どもですから、「使い終わったらいいよ」と言ったとしても、シャベルをその場にほったらかして他の遊びに移ってしまうこともあります。

そのときに、他の子が「使い終わったんだ」と思って、シャベルを使い始めると、それを見たタロウが戻って来て「まだ使っている途中!」と怒ったりしていました。

もし「使い終わったらいいよ」と言ったのに、お友だちにシャベルを渡さずその場から離れたら、また親の出番です。

「タロウ、シャベルはもう使わなくていいの?」

と聞いて、

「使わない」と言ったら、

「待っている子へ使っていいよって言いに行こう」とタロウに伝えていました。

「またあとで使う」と言ったら、

「待っている子に、後で使うからもうちょっと待ってと言いに行こう」とタロウに伝えていました。

おもちゃの貸し借りのやりとりの「型」を、何度も家庭で練習していたら、園でのトラブルがだんだんと減っていきました。

おもちゃは、貸せなくていいんです。だって大人にとっての車と同じですから笑。

貸したくない気持ちも尊重し、もし借りるなら相手の都合も考えての声かけができるようになると、みんな気持ちよく遊べるようになります。

この「型」、とってもおすすめです。

 

なないろハートの親子ひろばや、他所子育てサロンのお手伝い、我が家に遊びに来る子どもたち、のべ100人以上のお子さんたちと関わってきて、子ども同士のおもちゃ貸し借りトラブル時は、私は必ずこの型を使っています。

トラブルになりにくく、子どものコミュニケーション力もUPするダブルでお得♪なトラブル対処方法です。

「型を使う」という言い方があまりよろしくないけれども、子どもの気持ちに寄り添う方法の具体案としてお伝えしたいと思い、あえてこのように表現しますね。

ちなみに、きょうだい間でも有効です! 過去の我が家で何度もやりとりして親子ともどもコミュニケーション方法を練習しました。

やってみて、うまくいかないとき、「なないろハート」の親子ひろばやママカフェで、そのときの状況を教えてください。声かけの内容とタイミングをご一緒に細かく具体的に考えます。

親が行動をおこすと、子どもは変わっていくんですね。

一緒にやってみませんか♪