(2020.12.13 アメブロ 公開した記事をこちらにお引越し)
長男タロウが3歳年少の頃、通っていた幼稚園で、初めての保育参加がありました(2012年のことです)。
子どもと一緒に登園し、親子で園舎に入り、数時間一緒に過ごすというものです。
私は次男ジロウを一時保育に預けて参加しました。
他にも20組ほどの親子がいて、子どもが園カバンを棚にしまう様子をママが見守る……というところから「保育参加」はスタートするようなのですが、タロウと私の場合は違いました。
タロウはカバンを放り出し、無言で私から離れてジャングルジムに直行したのです。
仕方なく私がタロウのカバンを棚に置きました。
他の親子は、落ち着いた様子で向かい合い、一緒におままごとをやったり、お絵かきしたりしていました。
(タロウは私の近くに寄ってこないな)
他の親子を横目で見つつ、私は作り笑顔を浮かべながら、所在なくひとりポツンと小さな園児用の椅子に座っていました。
タロウと同じクラスの女の子が、「おり紙折って」と私に近寄ってきました。
(おり紙かあ、タロウとやったことないな)
と、そのとき気が付きました。
(タロウにおり紙折ってと頼まれたこともなかったな)
そんなことを思いながら、私がおり紙で鶴を折っていると、男の子のお友だちが私のそばに来て、
「タロウくんママ、タロウくんが●●くんを押しちゃって、●●くん泣いちゃった」
と教えに来てくれました。
大変です。すぐさま現場に突撃しなくては。
私がタロウに近づいても、タロウは私の近くから走って逃げていきます。追いかけても追いかけても逃げていきます。すばしっこくてつかまえられません。
タロウが押してしまった子には、私がかわりに謝りました。
そばにいた担任の先生に、
「タロウはいつもあんな感じなのですか?」
と聞きましたら、
コクリ。
と、無言でうなずいていらっしゃいました。
先生のお顔には「よくぞ聞いてくれました」と書いてあるように私には見えました。
唖然としました。家ではそこまでじゃないのに、なに? なんでこんなにハチャメチャなの……?
保育参加終了後、子どもたちは園に残り、保護者はひと足先に帰宅しました。
一時保育に預けている次男ジロウを迎えに行くまでの間、私は頭も体もぐったりと疲れて座り込んでいました。
他の親子さんのように、私は子どもと一緒にゆったりした雰囲気で遊んだことないな。
私がしてきた子育ては、他の親子さんと違うのかも、と思いました。
そして何より驚いたことは、顔が筋肉痛になっていたことです。
保育参加中、作り笑いをしていたので頬のあたりの筋肉が痛むのです。
顔が筋肉痛になるということは、普段の私って、笑うことがないんだなと、保育参加で初めて気が付いたのでした。
(当時の私と、いまの私は、別人? ってぐらい変わったと長男タロウに言われているのでご安心を〜笑)